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BL、生活、その他いろいろ

27歳無職、金髪になる

去年末に髪の毛を染めました。
ほんとは夏に髪の毛バッサリやったあとに染めようと思ってたけど、ズルズルと日は過ぎて、年越しを前に、伸びっぱなしだった髪を切る時に染めることにした。

去年末は、なんだかいろんな場面でヤケになっていた。暴飲暴食がやめられなくてすごく太ったし、肌も荒れた。お腹の調子もよくなかった。色んな人との約束をドタキャンして、好意を無下にしてしまうという、ある意味での自傷行為がやめられなかった。自分を大切にできてなかったんだと思う。

自分のことも大切にできてなかったのに、どんどん年末は迫り、わたしの大嫌いな「親戚の集まり」というイベントがやってこようとしていた。今年もわたしは、長男の第一子として、いとこの中の最年長として、女として、頑張らないといけないな、と心の壁の強化に励もうとしていた。でも、これは毎年のことなのに、今年はあんまり心を強く保つことに真剣になれなかった。ちゃんと準備しないと、わたしの心は脆いのですぐやられてしまう。保守的で、嫌味なおっさんに心を折られてしまう。わたしの得意技「おどける」というパフォーマンスも、自虐を含まざるを得ない場面があるから、自分で選択したキャラだとしても、同時に自分をケアしてあげられる状態を保っておかないと辛い。

とにかく、親戚の集まりでは優等生なり劣等生なり評価は分かれるとしても、「しおり自身は真面目にがんばってるから」と誰かにフォローしてもらえるようにしておかないと、大変困るのである。

分かっているのに、それが去年は出来なくて、それで一大決心をした。


今年は親戚の集まりに出ない。
旅に出ます、さようなら。


ということで、年末年始、同じように親戚づきあいがダルくて地元に帰ってこなかった友人の家に泊めてもらうことにした。

で。
泊まるにあたって、髪の毛ボサボサのままは格好悪いし、ドライヤーとかセットが楽になるように、美容院に行っておこうと思って、予約しよ〜としたときに、ふと、この年末年始に親戚の誰にも会わないなら、ハジケちゃっていいんじゃない??と思いついた。

わたしは今まで、髪の毛を派手な色に染めたことはない。バイト先の決まりで明るく出来なかったとか、お金がないからプリンにならないよう維持することができないとか、色々理由はあったけど、一番は、親戚にあーだこーだ言われるのがだるいからというのがあった。

大学に上がって、服装がフェミニンになったり、お化粧にはまったりして、普段はそういうのを楽しんでいたけど、親戚の集まりではとても無難で地味な格好や化粧をしていた。「色気付いた」とか言われるのが嫌だったし、チャラいとかって嫌味を言われるのも嫌だった。

でも、今年はそうやって言われる機会もないんじゃない?って思ったら、なんか自然に予約の段階でブリーチもお願いしますと言っていた。

それで、3時間と1万5千円くらいかけて、わたしはカーキベージュっぽい髪色になりました。光の具合で、緑にも見えるし、金髪にも見える、不思議な色。

最初は慣れなかったけど、いいですか、今からとても大切なことを言います。


めっちゃわたしに似合ってる。
かわいすぎ。


大事だからもう一回いいますけど、めっちゃわたしに似合ってて可愛いです。


え〜これなんで大学のときとかからやらなかったんだろう!今まで自分には暖色しか似合わないと思ってたけどかわいーじゃん!やばい!!むしろこの髪の毛の色で産まれてきてもよかったぐらい似合ってる!!かわい〜!!!


と思いながら、寒色ヘアーに似合う眉マスカラやチークやアイシャドウも揃えて、飾りピンも買って、サイコーにかわいいしおりちゃんになりました。イェイ。


親や弟、親戚(結局母方の親戚の家には顔を出した)、偶然会った父方のいとことかには驚かれた。ていうかいつもお願いしてる美容師さんにも驚かれた。今!?みたいな。

わたしも今!?と思ってるし、27歳無職がいきなり金髪にしたことに対する父方の保守的な叔父叔母の反応が怖くて怖くて県外に逃亡していたわけですが、鏡を見て、叔父と、このかわいさを天秤にかけたら、まあ当たり前のように自分のかわいさ>>>>>>>>>>>>叔父だよな……と思いました。


正月休み明けに病院に行って、先生に何か言われるかな……躁なの?とか……ってそちらの方もビクビクしてたけど、先生は全然気にしてないどころか、えーいいじゃん髪の毛くらい染めたら、年末年始友だちと遊ぶから気分が上がったんじゃない?あと街で遊んだんでしょ?みんな大体それくらいに染めてるんじゃないの?と言われて、その上似合ってるよ〜と褒めてもらったので、へへへ……(照)というかんじです。


染めてみて、周りの反応を大体見てみて、思ったけど、わたしは怖がらなくてもいいことをものすごく怖がっていたみたい。多分まだ意識できるレベルに上がってきてないだけで、勝手に自分を「オカタイ人間」にしてしまっている、そういう価値観を内面化してしまっていると思った。

髪の毛くらい染めたら良いじゃない。
太っててもいいじゃない。
髪色が変わっただけで扱いを変えてくるような人間は、こっちからお断りすればいい。

ていうかそもそも、誰もそれをしてはいけないなんて言ってなかったのに。
自分で勝手に先回りして、どうにかしてお小言やら出来損ない認定を回避しようとして、別に我慢しないでもいいところを我慢していたようです。


もったいないね!
わたしったらこんなにかわいいのに!!
無職だけど、無職だからといってかわいくあることを諦める必要はないし、小さく縮こまっていなければならない理由もない。


染めた後、みんなをびっくりさせまくったら、自分で黒染めして、就活でもするかな、と思っていたけど、美容師さんたちから、「一回色抜いたなら色落ちやリタッチの楽しみもあるからしばらく黒染めはやめといたら?」と言われたので、しばらくは金髪でいようと思う。どうせ就活と言ったってバイトくらいのことしか考えてなかったし。


次は軟骨にピアス開けたいな!


余談
この前エゴサしてたら、「ジェンダーを脱ぎ捨て、フェミニンを着よう」ってタイトルの、数年前の記事をツイートしてくれてる人がいて、それを見て、正月明けに、親戚は回避したけどこの先どうしよう、と怖がってたところに勇気が湧いたっていうか、髪の毛を染めるのはジェンダーと関係ないような気もするんだけど、なんていうか、周りが期待することだけをやって生きていくことや、自分のやりたいことよりも、他人の意見を重視してしまうこととか、昔に克服したはずでは?全然だめじゃん、と思って、ちょっと奮い立つといいますか、そんなような気持ちになりました。
「27歳で金髪」というタイトルは、「27歳にもなって金髪にした変なわたし」という意味ではなくて、「20歳超えたぐらいからこのブログやってて、見た目についても真剣に考えてきたのに、油断してたらまた囚われてたじゃん!27歳まで!!でも27歳で気づけたんだからまだまだ変われるよね!てことで金髪にしましたよろしく」という意味です。